混構造とは
混構造の特徴
混構造(こんこうぞう)とは、鉄・コンクリート・木材などの複数の特徴を持った建材を併用して作る建築構造のことを言います。
代表的な建築物としては、1階部分がコンクリート造の車庫となっており、2階以上が木造住宅になっているというものです。
公共建造物でも、最近ではこの混構造は多く採用されており、コンクリート造の建築物の中に木造のエリアを作ることで憩いの場所とするなど、独特の雰囲気にすることができたりします。
混構造は工夫次第でかなり個性的な建築物にしていくことができますので、優れた建築士が新しいアイディアで設計をしている注目の分野なのです。
コンクリート造にしても木造にしても完全に優良な住宅というわけではなく、それぞれに長所と短所があるものです。
そこで混構造を採用することでそれぞれのメリットとデメリットを緩和して、より目的にあった建物を作り上げていくことができます。
メリット・デメリット
混構造が近年多く採用されるようになってきた理由の一つに耐震性があります。
本来であれば木造住宅で作る予定であったけれども、近年の地震災害や火災などを考えると不安であるということがあるでしょう。
そこで混構造で一部をコンクリート造にしていくことにより、耐久性が高く、かつ木造住宅ならではの柔軟性を住宅に持たせることができるのです。
逆に大型建築物などコンクリート造や鉄骨造が一般的な場合に、雰囲気を柔らかくするために木造を入れた混構造にするという方法があります。
実際に導入されている事例を見てみると、図書館や児童館など子供が多く集まる場所に木造との混構造が多く使用されていることがわかるでしょう。
木材や畳といった日本住宅に多く見られる設備は独特のやすらぎ感があることから、人が多く集まる場所に少しでも設置されているとそれだけで建物の雰囲気が変わります。
他にも傾斜地など住宅を建築するのが難しい地域で住宅を作る場合、部分的にコンクリート造や木造を使い分けしていくことで、耐久性のある住宅にしていくことができるといったメリットがあります。
デメリットとしては、独特の建築様式でありテンプレートとなる設計図がないことから、作り上げるまでに時間と手間がかかるということです。
担当する建築士の腕によってかなり出来上がりが変化しますので、自宅として希望する時にはまず施工業者選びに慎重にならないといけません。
オーダーメイドとして作られるのが通常であることから、当然建築にかかる費用も全体的に割高になってしまいますので、安く住宅を建築したいと思っている人にとっては不向きであると言えるでしょう。
オーダーメイドをする場合も、依頼者にある程度の建築の知識が求められます。