区分投資で新築を避けるワケ
新築区分マンションとは
都心部では不動産価格が値上がりしていることもあり、不動産投資に興味を持つ人が増加しています。
不動産の購入はかなり大きな金額が必要になることから、興味はあるけどなかなか手を出しにくいという人もいるでしょう。
そこで比較的始めやすい不動産投資の方法として区分投資があります。
区分投資とは、建物全体ではなくタワーマンションの一室など、不動産の一部分のみを購入するという方法のことです。
そんな区分投資に興味のある人向けに頻繁に宣伝されているのが「新築区分マンション」です。
新築区分マンションは区分投資の対象として新しく建築されるマンションを選ぶので、初期投資は中古マンションよりもかなり割高になります。
しかし新築で物件を手に入れるということは大きな魅力がありますし、最新のデザイナーズマンションのオーナーとなることでその後高く売却をすることができるのではないか、という期待感も高まるのです。
デメリット、注意点
新築マンションが新しく作られる時には、近隣に住む人や以前にマンション購入を問い合わせしたことがある人向けにDMなどが送られます。
かなり熱心に営業をされることもあるので、どのみち資産として自分の手元に残るのだから購入をしてみようという気持ちにもなるでしょう。
しかし注意をしてもらいたいのが新築区分マンションを投資目的で購入をする場合、まず儲けが出ることはないという点です。
まず投資とは何かという基本的なことから考えてみると、考え方となるのは「安く買って高く売る」ということでしょう。
自動車などで考えてもらえばよいですが、その品物に最も高い値段が付けられるのは新品として販売されている時です。
不動産の場合は地価の値上がりがあるのでつい新築で購入してもその後高く売却ができるのではないかと思ってしまいますが、建物に関しても新築と中古とでは全く価格の相場が変わってきます。
特に新築区分マンションの場合、同じエリアの間取りの中古物件と比較して約3割程度は高い価格がついていると言われています。
そのため仮に不動産価格が上昇傾向にあると言っても、3割以上も値上がりするのを待たなくては収支がゼロになりませんし、その間も建物としての資産価値はどんどん目減りしていくことになるのです。
新築区分マンションを購入する人の多くは「新築でマンションに住みたい」という目的を持っていますので、投資目的として購入をするのには全く適さないと言えるでしょう。
もし区分投資を考えているのであれば、人気のあるエリアで建物の状態のよい中古マンションを購入するという方が確実に儲けを出すことができます。
売却をするのではなく民泊などレンタルとして投資する方法もありますので、そちらも検討するとよいでしょう。