建築士

建築士

建築士の資格とは?

建築士は建築物の設計、工事監理、契約や法的手続きなど、建築に関する業務を担う国家資格です。
建築士には一級建築士、二級建築士、木造建築士があり、それぞれの資格試験を受けて、建築士免許の登録をする必要があります。

一級建築士は一般の家屋から、高度な技術が求められる超高層ビルまで、すべての建築物の設計や監理ができる資格です。
高層建築などの大規模な建築物は、一級建築士でなければ設計や監理ができません。
さらに一級建築士になって5年以上の業務を行い、決められた講習を修了して認証を得れば、より専門的な構造設計一級建築士や設備設計一級建築士として認定される制度も設けられています。
専門性の高い国家資格として、建築士のあこがれとなっています。

二級建築士は建築できる範囲が限られており比較的小規模な建築物、木造建築物の設計や監理を行います。

木造建築士は小規模な木造建築物の設計や、監理を行います。

建築士になるためには?

建築士の受験資格は大学や高等専門学校などで、国土交通大臣が指定した科目の単位をとっている人で、実務経験が必要です。

試験は学科試験と設計製図の試験が、2回に分けて行われます。
ただし設計製図の試験は、学科試験に受からないと受けられません。
また受験手数料として1万9,700円が必要です。

自分で勉強をするなら、資格をとるためのお金はそれほど必要ではありませんが、資格をとるための講座を受けると費用がかかります。
一級建築士の資格講座の料金は30万円~60万円、ニ級建築士では20万円~50万円くらいが相場です。

一級建築士の合格率は非常に低く、2014年の学科試験の合格率が40.5%、設計製図になると合格率はさらに下がって、18.3%でした。

二級建築士の場合は、2014年の学科試験の合格率が37.9%、設計製図の合格率は55.3%となっています。
木造建築士の場合は、2014年の学科試験の合格率が52.6%、設計製図の合格率は71.9%でした。

建築士の活躍する場は幅広く、個人で設計事務所を開業するほか、建築会社や住宅施工会社などに入社して設計部で働く人も多くいます。
また、設計事務所を開いて独立するためには、3年以上の実務経験と講習を受けて、管理建築士の資格を取らなければいけません。

企業などに就職して活躍する人は日本だけにとどまらず、海外での業務に携わるなど、ワールドワイドに活躍できる場が広がっています。
また、土地家屋調査士などの不動産関係の資格も合わせて取得すると、さらに活躍できる範囲が拡大します。

建築士の魅力は何といっても、自分のイメージどおりの建築物を作れることです。
独自のコンセプトやアイデアを盛り込んだ建築物は、芸術的な側面も持っており、クリエイティブな喜びが感じられる職業です。