オール電化対応
賃貸物件で増えてきたオール電化
キッチン、お風呂、空調といったエネルギーを使う設備を、すべて電気で統一したオール電化の賃貸物件の人気が急上昇しています。
調理にはIHクッキングヒーター、給湯にはエコキュートや電気温水器、冷暖房にはエアコンのほかに、床暖房システムが使われる場合もります。
全国賃貸住宅新聞が発表した2013年設備ランキングでは、家賃アップが可能な設備の第3位と、ファミリー向け人気設備の絶対条件の第4位にエコキュートが選ばれています。
エコキュートとは空気の熱を利用して湯を沸かす電気給湯機で、効率的にお湯が沸かせるのでガス給湯器よりも光熱費が節約できる人気の設備です。
オール電化のメリット
オール電化はガス代が一切かからず、使用電力もシステム制御によって見える化されているので、どのくらい電力を使っているかがすぐに分かるのが特徴です。
入居者にとっては、今月どのくらいの電気代を使っているかが手軽にチェックでき、光熱費の節約につながるというメリットがあります。
また密閉度の高いマンションの部屋でガスを使わずに調理や給水を行うため、火災や一酸化炭素中毒などの心配が少なく、安全でクリーンな省エネ設備として普及が進められています。
オール電化をお考えのオーナーは、太陽光発電設備の導入も同時に行ってはいかがでしょうか。
太陽光発電設備の設置には費用がかかりますが、太陽光発電でオール電化を賄うと、余った電力を売電できる上に、税制やローン金利で優遇制度が受けられるといったメリットがあります。
オール電化と太陽光発電設備の愛称は抜群ですから、同時導入がおすすめです。
オール電化は節電効果が高く、火災などのリスクを減らす設備として、オーナーにとっても魅力的な投資です。
またエコ意識の高い賃貸物件として、他の物件との差別化がはかれるので、入居率アップも大いに期待できます。
オール電化のデメリット
しかしその反面、デメリットもあります。
まず導入コストが高くなることです。
IHクッキングヒーターやエコキュートなどの設備代や、電化システムの導入には大きな費用がかかります。
また災害などで停電になった場合は、すべての機能がストップするので、何らかの対策が必要です。
ライフラインが絶たれれば、復旧までにある程度の時間がかかることも覚悟しておきましょう。
入居者側から見た場合は、IH調理器が物足りないというデメリットがあります。
料理が趣味の人は高い火力が得られるガスコンロでの調理を好みますから、オール電化がマイナス条件となる場合があるのです。
いずれにしても導入コストが掛かるので、修繕費や維持管理費も含めて収益が上がるかどうかを検討してから導入することをおすすめします。